湧谷窯 石川 潔
富嶽展受賞作 無題 |
土器に魅せられて
信楽で修行を始めてから十数年たちました。
初めの内は形にするということで精一杯でしたが、
ここ数年作ることの意味を自分の中で問ううち、
今の自分、今の世界はどこかおかしい、何か
が違うという意識が生まれてきました。
そして、本や種々の展示会等で、昔のもの、特に
原始美術に出会うたび、心惹かれるものをかんじながら、
いつしか当時の人々の暮らし方、心の有りように、思い至りました。
当時の人々が形や色で表現しようとした力強さ、優しさ、不思議、祈り。
根元的生命とでも言うべきものの形のひとかけらでも表現
できればと思いながら土に向かっています。
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